Quantcast
Channel: ダッソー・システムズ株式会社 公式ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1439

ダッソー・システムズ本年最大規模のイベントを開催! ~3DEXPERIENCE FORUM Japan 2016~ Day1 Photo Report

$
0
0

5月31日、6月1日の2日間、ウェスティンホテル東京で開催された「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2016」。2000人以上のエントリーとなり、文字通り当社史上最大規模のフォーラムとなりました。

 

名称未設定

 

今年のテーマは「Business in the Age of Experience ~ いま、エクスペリエンスがビジネスを動かす~」。初日5月31日DAY1に行われた基調講演、特別講演の模様をフォトレポートでお届けします。

 

まずこの日、最初に壇上に上がったのはモデレーターの谷本由香さん。元日経CNBC、Bloombergキャスター/コメンテーター等を歴任し、現在はフォーブス ジャパン副編集長とWEB編集長を兼任する才女が壇上に上がり、ダッソー・システムズ株式会社代表取締役社長、鍛治屋清治を呼び込みます。

 

名称未設定2

 

満席の場内に拍手が響くなか、鍛治屋が登壇。2012年に3Dエクスペリエンス・プラットフォームをローンチした当時、「ダッソー・システムズはどこに行くのか」という質問を各方面から受けたことを打ち明けます。

 

名称未設定3

 

しかし今では「エクスペリエンス」の重要性に誰もが気づいたこと。そして、デザイン義手を世界に向けて提案するexiiiのような新しいスタートアップが国内にも登場したことなどを例に挙げていきます。

 

●ダッソー・システムズ エグゼクティブ・バイス・プレジデント、最高戦略責任者 モニカ・メンギニ

名称未設定4

 

最初の基調講演は、ダッソー・システムズ最高戦略責任者、モニカ・メンギニ。「エクスペリエンス」の時代となり、ビジネスのあり方、経済モデルがどう変わるのか。IoTの本質は”Internet of Experience”――つまり、エクスペリエンスのインターネットであること。デザイン、科学、製造、マーケティングなど、エクスペリエンスによってあらゆるものが新しい意味を持つようになること。「エクスペリエンス」がビジネスに起こす変革をさまざまな角度から問いかけ、特別講演を行う登壇者にバトンを渡します。

 

●バルミューダ株式会社 寺尾玄社長「モノより体験を売るという事」

名称未設定5

 

特別講演、最初の登壇者はバルミューダ株式会社の寺尾玄社長。バルミューダは、人が「気持ちいい」と感じる自然な風を送る扇風機「GreenFan Japan」や、最高の香りと食感を実現するという「BALMUDA The Toaster」など、ユーザーに向けて、まさに「体験型」とも言えるプロダクトを開発し続けています。

 

「日常の業務でSOLIDWORKSを使っているから気軽に引き受けたら、来場者がプロばかりで何を話したらいいのか」と言いながら、自らの起業経験について熱を込めて語っていきます。「トースターについては、『おいしさ』そのものが価値ではない。人は『すばらしい体験』を求めている」「次に来るのはロボティクス製品。バルミューダも、その方向を向いている」など、鋭い着想と豊富な経験に満ちた語りに、会場は魅了されました。

 

●Microsoft Surfaceプロダクト マーケティング マネージャー マット・チャップマン/ダッソー・システムズ ハイテク業界バイス・プレジデント オリビエ・リベ「『エクスペリエンスのインターネット』でバーチャルとリアルをつなぐ」

名称未設定6

 

次なる特別講演は、ダッソー・システムズのハイテク業界バイス・プレジデントのオリビエ・リベが、現代の「エクスペリエンス」がいかにコネクティブでなければならないかを、12回繰り返されたというテスラのソフトウェア・アップデートを例に挙げて切り出します。「今日のビジネスには、バーチャルとリアルを自在に行き来できるソフトウェアが必要であり、それを実現するデバイスが大切である」、と。

 

そこで登壇したのが、Microsoft Surfaceプロダクト マーケティング マネージャー マット・チャップマン氏。ひとつのプロダクトを作るのにも、タブレット、ラップトップ、デスクトップというさまざまな端末からのアクセスが必要であり、シームレスな使い勝手があってこそ、より正確で質の高いサービスが実現できる、そう熱弁を振るいました。

 

●Mistletoe株式会社 孫泰蔵代表取締役社長兼CEO「Future Is Shaping Up」

名称未設定7

 

次に登場したのは、スタートアップ支援などを行うMistletoe株式会社の孫泰蔵代表取締役社長兼CEO。正面の大スクリーンに、兄の孫正義ソフトバンクグループ株式会社代表取締役社長の画像を大写しにして会場の空気を和ませます。

 

Yahoo! Japanの立ち上げに参画した経緯やアントレプレナーとしての経験に触れたあと、この20年ほどのインターネットにまつわるトレンドを総括していきます。2000年代前半、ブロードバンドの登場に伴い、ソーシャルネットワーク化が進んだこと。その後、モバイル化が進み、現在はINTERNET THINGS――「コネクテッド・デバイス」と「ビッグデータ」がキーワードになっているということに触れていきます。

 

ビッグデータにより精度高く未来を予測すること、コネクテッド・デバイスにより、予測した未来をリアルに反映できること。フィンランドではゴミ箱にセンサーをつけ、ゴミのたまり方についてデータを収集。ゴミ収集車のルートの精度を上げたばかりでなく、ゴミ箱の数そのものも85%削減することに成功した事例を紹介。他にも農業、医療、都市のインフラなど一通り概観した上で、「敢えてのバッドシナリオを考えてみたい」と、「雇用の喪失」「格差の固定化」などテクノロジーがもたらし得るディストピア(暗黒郷)も予想します。

 

しかし孫社長は決して悲観していません。完全オフグリッドの水再生循環システムや、トイレに取り付ける健康モニタリングシステム、ルワンダで導入される救急ドローンなど、世界の人々の暮らしが豊かになる未来を次々に紹介。最後は「パーソナルコンピューターの父」とも言われるアラン・ケイの言葉で締めくくります。

 

「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」

 

傍観者になることなく、プレイヤーとして参画する。ひとりひとりが社会課題と向き合い、オーケストレーションをすることでよりよい社会を作ることができる。そしてダッソー・システムズの3D エクスペリエンスはそのためのツールになり得る。自らが「敢えて」と提案したバッドシナリオを見事にひっくり返す形で講演を終えました。

 

●富士重工株式会社 内田雅之執行役員 スバル第一技術本部 スバル第二技術本部 副本部長「スバルレガシィの開発<お客様価値の創造>」

名称未設定8

 

特別講演の最後は2017年には社名も「スバル」になる富士重工株式会社の内田雅之執行役員。歴代のスバルの開発に関わり、「6代目」である現行型については統括するポジションで、開発のすべての過程に関わられました。

 

とりわけ現行型の開発にあたっては、直前の「5代目」が非常に好調だったところからのフルモデルチェンジという難題をつきつけられ、現場、すなわち「体験」に立ち戻るところから開発をスタートさせたと言います。

 

その現場のお話の一つが、社名を明かさず、「車についてのインタビュー」としてレガシィユーザーの自宅を訪問し、日常の暮しや趣味、車の使い方をヒアリングしたこと。リアルなカーライフのなかににじむニーズやリクエストを事細かくピックアップ。

 

使い方はさまざまでした。アウトドアで悪路に持ち込むユーザーもいれば、小屋を建てるための数百kgの建材を積み込む人も。走破性に加えて燃費を求める乗り手の思いや、「近所にスリッピーな(滑りやすい)橋がある」といった稀なケースまで、さまざまなユーザーの声を細かく拾って、開発に活かしていったというのです。

 

それぞれ違うライフスタイルのユーザーからつぶさに体験談を聞くことで「この人たちのために車を作るんだ」という明確なイメージが持てたこと。そこからプロジェクトは一気に加速したといいます。当然ながら各項目においての数値目標はありました。しかし最終的なゴールは「気持ちいいかどうか」。体験にも通じる「動的質感」を求めて、6代目は開発されたのです。

 

 

●基調講演 ダッソー・システムズ ベルナール・シャーレス社長兼最高経営責任者「Showcasing The Experience Economy ここまで来たエクスペリエンス・エコノミー」

 

最後を締めくくる基調講演は、ダッソー・システムズ社長兼最高経営責任者のベルナール・シャーレス。イノベーションがビジネスになり、体験になるという、現在のビジネストレンドの潮流を紹介したあと、プラットフォームの必要性を訴えかけます。

名称未設定9

 

「技術的なプラットフォームの話ではありません。組織的なプラットフォームが必要なのです」

 

さまざまなコネクションを持つためのプラットフォーム。製品そのものではなく、製品をどう使うか、その価値がますます重要視されるようになってきたいま、ますますエクスペリエンスが重視されるようになってきたと、シャーレスは語りました。

 

「モノを創造するプロセスでもエクスペリエンスが大切であるのと同様に、組織の動かし方にもエクスペリエンスは活用できます。エンジニアリングやマーケティングなどのさまざまな部門をどう統合・連動させていくか。エクスペリエンス・シンキング――そこで得られた知識や経験は、もっと組織のなかで活きるはずなのです」

 

必要とされるのはプロダクトそのものよりも、その土台となるエクスペリエンス。知識を蓄積し、展開するためにイマジネーションも必要とされる時代。エクスペリエンスはアート、サイエンス、社会学や人文科学分野など無数のジャンルに渡っています。逆説的に言えば、これまでつながっていなかったジャンルをつなげるのが、エクスペリエンスということなのです。

 

「ヨーロッパには、3Dプリンタで出力したパーツで飛行機をつくろうとしている会社があります。建築の世界では、建築物自体に動的な要素が加わり始めています。われわれはバーチャルな世界で目撃したものをリアルに展開するようになり始めています。しかし何をどんな指標で測定し、評価すべきなのかは国や企業によって異なるでしょう。ビジネスのモデリング、コスト、管理体制……。世界はものすごいスピードで変化しています。そしてダッソー・システムズはそのスピードに対応します。数か月以内にユーザーをサポートするための新たな情報をリリースします」

 

熱を込めたシャーレスの基調講演は、予定時間をはるかにオーバーし、終了時間を告げるタイマーをシャーレスが鍛治屋に預けてしまうに一幕も。世界中のユーザーを驚かせる「新たなリリース」の正体とは!?

 

名称未設定10

 

会期中、JR恵比寿駅から、会場となったウェスティンホテル東京へと続く恵比寿スカイウォークには「3DEXPERIENCE FORUM Japan 2016」にジャックされていた。同じように、世界を席巻するリリースも遠からず行われるはずだ。

 

名称未設定11

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1439

Trending Articles