2つ以上のソリッドが相互に作用すると、様々な方法でお互いに影響を与えます。複数のコンポーネントを含むアセンブリでは、コンポーネント間の相互作用が非常に複雑になります。これらのアセンブリを物理的に組み立てる前に、コンポーネントの相互作用をバーチャルにモデル化して、お互いに、そしてアセンブリ全体に与える影響を予測する必要があります。これは接触のモデル化として知られています。
接触のモデル化は、比較的短い期間でありながら長い道のりを歩んできました。少し前までは、接触モデル化ソフトウェアでは、複数のペアを組むことでコンポーネントを仮想的に組み合わせることができましたが、最近では、アセンブリのすべての可能な相互作用をモデル化できるようになっています。Abaqus が接触のモデル化のリーダー的存在であり続けられるのは、接触のモデル化の一般的な進化に伴い、Abaqus/Standard や Abaqus/Explicit も進化してきたからです。
Abaqus/Standard では、主な定式化はサーフェス-サーフェスの接触です。補足的な定式化には、エッジ-エッジ、エッジ-サーフェス、頂点-サーフェスなどがあります。接触の進展に伴う有効な定式化の移行が自動的に行われるようになりました。
Abaqus における最近の接触モデルの開発には、以下のようなものがあります。
Abaqus/Standardの一般接触に、微小すべりの定式化が用意されました。微小すべりは、初期配置に基づいてスレーブ節点ごとにマスタ面を平面的に表現します。Abaqus/Explicit では、最初のステップで初期の食い込みを段階的に解決するオプションが追加されました。
現在露出している面がない領域の内部サーフェスに必要なメモリが少なくなりました。
CEL接触が改善される予定です – CEL接触定式化は、固体だけでなく、液体や気体のモデル化にも有効に機能します。現行の定式化では漏れが発生する可能性がありますが、漏れを回避する新しい接触定式化を開発中です。
ねじボルトのモデル化も改善されました。接触法線はねじ面の上側または下側に関連付けられ、右ねじと左ねじの両方をモデル化できます。ユーザは、詳細なねじ形状をモデリングしなくても、ねじの接触による近似応力を効率的に捉えることができるため、疲労寿命と緩みの確率を予測することができます。
Explicitの一般接触では、Standardの一般接触で既にサポートされていた軸対称モデルと2Dモデルがサポートされるようになりました。シンプルで素早い接触定義により、ユーザの効率が向上すると同時に、並列化処理により、迅速なターンアラウンドタイムとロバストな設計が可能になります。
Abaqus/Standard の一般接触では、連成のない伝熱および熱/電気の連成プロシージャをサポートするようになりました。一方向の熱応力解析において、同一の接触定義を使用することができます。
SIMULIA R&D では、多くの複雑なアセンブリ内の接触をより効率的にモデル化できるように、Abaqus の一般接触の範囲を継続的に拡張しています。Abaqus の新機能に加えて、接触全般および接触に関する詳細については、こちらのウェビナー「Abaqusの接触解析におけるロバスト性およびパフォーマンス」をご覧ください。
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