ダッソー・システムズでは、自らの可能性を切り開こうとする若い世代に向けて、不定期ですがインターンシップの機会を提供しています。そこで今回は、当社の東京オフィスに来ているインターンの横田隼さん(日本大学大学院理工学研究科)に、インターンシップのきっかけやその様子を聞いてみました。
-ご専門について教えてください
「大学院では精密機械工学を専攻しています。「構造力学研究室」に籍を置いて、宇宙エレベーターの技術実証を目的とした人工衛星の開発プロジェクトで、特にクライマーの研究開発に取り組んでいます」
-どのようなきっかけで当社のインターンシップに来られましたか?
「1年半ほど、ロボット系のベンチャー企業にインターンシップに行きました。そこでデザインやメカ設計など、アウトプットをたくさん出す経験ができたので、今度は自分の専門に即したインプットができるインターンシップ先を探していました。ちょうど研究室でCATIAを使っていたことも有り、ダッソー・システムズに興味を持ち、指導教官を経てインターンシップを申し込みました」
-週に何回程度きていますか。また、インターンシップでどのようなことをしていますか?
「大崎のオフィスには原則週2回来ています。ゼミに支障がでないよう、日程等は指導教官とよく相談して組んでいただいています。ダッソー・システムズの製品を使いながら、こうした複数のメンバーから成るプロジェクトの組み立て方や進め方への理解を深め、かつクライマーの開発に必要な設計や解析のスキルを身につけることを目標としています。ちょうど大学院で宇宙エレベーターのプロジェクトを進めているのですが、これは他の大学とのプロジェクトであり、クライマーの開発チームと衛星の開発チームが分かれていて、作りこみやドキュメンテーションもばらばらです。こうしたケースで、いかにチームの意見をまとめ、進捗をお互いに共有して開発を進められるかといったことに、インターンシップで学んだプロジェクト・マネジメントなどが役立ちそうです」
「インターンシップではCATIAを使ったシステムズ・エンジニアリングや、解析のSIMULIAを使った初心者向けの教材づくりも体験しています。これまで自分がやっていなかった分野であり、今後のプロジェクトに生かせる知識とスキルが身についたかな、と感じます」
-会社の印象は?
「僕の中で、もともとのダッソー・システムズのイメージはCATIAブランドで、そういえばSOLIDWORKSも一部になっていたな、(そういったソフトウェアの)ツールを提供する会社だなというイメージでした。身の回りの他の人たちもそういう印象を持っています。その後、3Dエクスペリエンス・プラットフォームの資料を見たときに『なんか思っていたよりも広いことをしているな』という印象を持ちました」
「各社の製品や企業情報に触れる中で、それぞれ『プラットフォームを作ろうとしているのだな』ということは感じました。たとえばメイカーズのような個人のためのプラットフォームを作ろうという会社もありますし、ダッソー・システムズは、『もの(製品)』『プロジェクト』に対してプラットフォームを提供しようとしているのだな、と感じました。一人で作れるモノの範囲には限界がありますが、自分が最終的に社会に出てときに(どのプラットフォームを使うかと考えると)、モノを中心に多くの人が関われるプラットフォームのほうがしっくりくるな、と感じました」
-将来やりたいことはありますか?
「(今は宇宙関連の研究をしていますが)、将来、そこまで宇宙にこだわってはいないです。たとえば衛星開発プロジェクトにしても、『衛星』の開発がしたい、というよりは、その開発プロジェクトそのものが面白い、という感じです。大学での研究やインターンシップでの経験を経て、ここ数年で『プロジェクト全体』に取組む面白さを感じられるようになってきたので、その延長上に仕事を位置づけられたらいいかな、と」
-ありがとうございます。
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インターンシップ中の上司から
「インターンシップのプログラムは全て個別のケースとして、送り出す側の先生とお話しして決めています。単位取得が目的となる場合もあればそうでない場合もあり、期間も短期・長期とさまざまです。オフィスでは『ビジネス環境を体験』してもらうことを重視しますし、それとは別に、個々のテーマに従って何らかのプロジェクトを仕上げてもらうこともあります。当社では年間を通じてフォーラムやユーザー会があるので、そうした場でプロジェクトの成果を発表してもらうこともあります」「横田さんは、インターンシップ開始時点で既にCATIAのスキルをお持ちだったので、SIMULIAやCATIA SYSTEMSなどエンジニアとして幅を広げられるようなツールの取得に取り組んでもらっています。当社は大学向けの教育コンテンツを3Dエクスペリエンス・プラットフォーム上に充実させていく予定ですが、横田さんにはそれが本当に学生にとって興味ある題材なのか、就職に役立つのか、学生の視点でフィードバックをもらっていますし、彼自身にも教育コンテンツの作成に取り組んでもらっています。3月末までの予定ですが、彼の成長およびアウトプットに大きく期待しています」(アカデミックプログラムディレクター田中昭彦)