ダッソー・システムズは、2016年11月11日（金）に開催されるプログレス・テクノロジーズ主催の自動車サプライヤー様向けセミナー『3Dエクスペリエンス・プラットフォームの革新的活用法』にて「設計プロセス改革による価値創造」について講演します。予告編の後編では、「設計プロセス改革」の具体的な進め方について、設計現場における具体的な課題と合わせて説明しよう。
セミナーでも解説役を務める自動車・輸送機器業界担当のビジネスコンサルティングディレクター、岩井一郎
設計プロセスの“見える化”が質と効率を高める
「前回は、3D-CADや解析ツールなど多様なダッソー製品を、データを共有した“統合環境”で活用できる『3Dエクスペリエンス・プラットフォーム』を通じて、設計プロセスの“見える化”と、設計ノウハウの蓄積という2つの側面から設計プロセス改革を提案していくことを説明しました」と、前回に引き続き岩井一郎が語る。
「2つの側面は、いずれも設計者個々の業務プロセスやその成果が“ブラックボックス化”してしまうという、設計現場でよく見られる事態の改善を目的としています。こうした事態は、なぜそうなるのか設計者本人でないと分からない、他のスタッフが成果を検証・共有できない、といった質と効率の低下を招きがちです。しかし、設計者の作業空間であるCADやファイルサーバーにデータはあるが、設計者本人しか把握できない状況にあるため、容易には改善できないのが現状です」と、岩井は設計現場の課題を指摘する。
「『3Dエクスペリエンス・プラットフォーム』を導入する第一のメリットは、設計者個々の作業環境をオープンにすることにあります。つまり、設計作業のインプットやアウトプット、タスク、レビューなど、設計プロセス全体に関わるプロセスのデータを一元管理し、関係者全員がタイムリーに共有し、自由に検証・利用できる。これが設計プロセスの“見える化”です。これにより、二重入力やファイル変換、資料検索といったデータ共有のためのムダな作業が不要になるだけでなく、早期に多方面からの検証を加えることで、後工程からの手戻りも減少し、設計業務全体の質と効率を向上できます」
蓄積された設計データを再活用することで、短期間で価値ある提案が可能に
「これら設計プロセスにかかわるデータは、個々のプロジェクトの質と効率を高めるだけでなく、その後の関連プロジェクトや類似プロジェクトにも価値をもたらします」と岩井は2つ目の側面について語り始める。「“見える化”された設計プロセスは、熟練設計者の知見とノウハウの宝庫と言えます。『3Dエクスペリエンス・プラットフォーム』は、これらをデータベース化し、関連情報と紐づけて管理することで、誰もが容易に再利用することができる環境を提供します」
「このような環境により、関連・類似プロジェクトにおいて蓄積されたデータを有効活用して、価値ある設計を短期間でカタチにすることが可能になります。さらに、経験の少ない新人エンジニアの教育にも有効であり、これらによって会社全体の価値創造力を飛躍的に高めることができるのです」と岩井は力説する。
「実際、『3Dエクスペリエンス・プラットフォーム』を導入いただいた欧州の自動車サプライヤー様からは、データ検索工数の大幅削減や、設計代替案の同時検討による提案期間の短縮、複数拠点での共同作業の効率アップ、などなど、さまざまな成果が報告されています」と岩井は締め括る。「セミナーでは、そうした直接的なメリットはもちろん、蓄積されたノウハウ・データなどの設計資産を活かして設計プロセスにとどまらない業務改革を推進し、競争力の強化や成約率の向上につなげた事例も紹介する予定ですので、是非、ご出席ください！」
＜バックナンバー＞
自動車サプライヤー様向けセミナー 『サプライヤーのための設計品質向上～設計プロセス改革による価値創造』 （前編）
◇11月11日（金）に開催される自動車サプライヤー様向けセミナー『3Dエクスペリエンス・プラットフォームの革新的活用法 in 宇都宮』に参加ご希望の方は、こちらにアクセスください。
◇自動車サプライヤー様向けソリューション『ビッド・ツー・ウイン』について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。