4月19日~31日にかけて、ポートメッセなごやで開催される世界最大級のものづくり専門展「名古屋 ものづくり ワールド2016」。今回は専門技術展「第1回 名古屋 設計・製造ソリューション展(DMS名古屋)」が初開催ということで、豊通シスコムも出展企業として情熱を注いでいます。そこで前回に引き続き、豊通シスコム アドバンスIT事業本部 製造ソリューション部 副部長の戸田裕章氏、同部 PLMソリューショングループ チーフエンジニアの吉川欣治氏に、DMS名古屋での出展内容などを伺っていきましょう。
豊通シスコムではDMS名古屋において、会場のセンター付近に、皆さんの興味を必ず引き付けられるブースを計画してます。「これだけ多岐にわたるソリューションを一元的に網羅するような展示出展は、弊社としても初めての試みです。プレッシャーと期待が入り混じる中で、全社員が一丸となって取り組んでいます」という戸田氏のコメントからは、DMS名古屋にかける情熱と意気込みが伝わってきました。
気になる展示内容については、3Dエクスペリエンスや最先端3Dプリンタで造型した稼働モデルを用いて、データ収集、計測、シミュレーションなどの連携によるモデル精度向上に貢献できるデモンストレーションを実施予定だそうです。
「展示方法は試行錯誤しました。単純に各種ツールを並べているだけではツール紹介だけで終わってしまいメーカー色が強くなるだけで弊社が出展する意義がなくなってしまいます。そこで、現実世界の事象をそのままリアルタイムに仮想空間で再現する“デジタル・ツイン”をテーマに、“つなげる・つなぐ”というデータの流通を重視。今日の製造企業が抱える市場ニーズの多様化、技術伝承、部門間情報連携といった共通課題など、先進的なビジネス展開のニーズに応えられるようなストーリーを考えました」と、戸田氏は語ります。
デモンストレーションでは、各種アプリケーションで作成したモデリングデータを3Dエクスペリエンスで一元管理し、実際に3Dプリンタで可動モデルを造形。さらに、センサーで取得した可動モデルのデータをアプリケーションと連携するなど、まさにデジタル・ツインの世界がブース内に構築されているそうです。
現在、製造業はひとつの変革期を迎えつつあります。たとえば自動車業界では、十数年前と比べて作り方がかなり変わってきました。従来のように“走る・曲がる・止まる”だけでなく、自動運転をはじめとしたインテリジェンス化が進んだことにより、設計のプロセスも変えていく必要があります。こうした状況下で求められるのが、デジタルツールの有効活用です。
「早い段階で精度をアップすれば、モノづくりの工程は大きく変わってきます。手戻りはゼロにこそなりませんが、その発生回数を減らすだけでも時間・手間・コストなどが格段に抑えられるわけです」と吉川氏。また、戸田氏も「これまで製造業の皆様が切磋琢磨して培ってきた技術やノウハウを、いかにITで上手く効率的に実務へと反映させていくか。そのサポート役を弊社が担っていければと思います」と、同社の使命について語ります。
最後にDMS名古屋の来場者へ向けて「自動車業界だけでなく、その他製造業の方も納得していただける展示内容となっております。また、当日ブースにないものでも『こんなことはできる?』とお気軽に聞いていただければ、最適なソリューションをご紹介いたします」とのメッセージも頂戴しました。デジタル・ツインの世界に興味がある方、そして製造業ならではのさまざまな課題を抱えている方は、ぜひDMS名古屋で豊通シスコムのブースを訪問してみてください。きっと新たな発見があるはずです。
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モノづくりの聖地で「DMS名古屋」が初開催! ~豊通シスコムの本気に迫る~ 第1回
モノづくりの聖地で「DMS名古屋」が初開催! ~豊通シスコムの本気に迫る~ 第2回